On Off and Beyond: (ミニ)バブル再び[Protected by-ps.anonymizer.com]

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January 21, 2004
(ミニ)バブル再び

景気が上向いている。今週は、ハイテク企業の去年10-12月期業績発表が続くが、多くが好調。Reutersの記事にもあるとおりeBayは利益が64%増、2004年の売上げ予測も30億ドルに上方修正。

チップやネットワーク機器関係は、業績はよいのに株価が下がるという事態となっているが、Financial Timesの記事にあるとおり、これは、最近随分株価も上がったから、そこそこよい業績発表があったところで利益確定の売りがドッと出た、ということのようだ。Lucentは2期連続黒字、AMDは1年以上ぶりの四半期黒転。

政府発表の住宅着工件数も、12月にはダウンするという大方の予想を裏切って上昇。

後は、IPO windowの開くのを待つばかり。というか、IPO windowが開くことを前提に、いろいろ次の手を打つ人が出始めている。知り合いのベンチャー経営者も、
「今年はミニバブルになる。でも来年はまた危ないかも。だから今年の夏ごろ、多めに増資しておこうと思う」と。

IPO候補としては、知らぬものとてないGoogleがある。公開時の企業価値は200億ドルとも300億ドルとも言われ、実に日本円にして2兆円から3兆円。IPOするなり3桁億ドルという企業価値がついた例では、AT&T;が技術部門をスピンオフしたLucentがある。1996年当時で170億ドルという企業価値がついて話題を呼んだが、Googleはそれすら凌駕する可能性があることにある。引き受け幹事はGoogleもLucentもGoldmanとMorgan Stanley。(ちなみに、新日本監査法人の荒尾さんによれば、去年の日本の最大のIPOがNECエレクトロニクスとセイコーエプソンで、いずれも公開時は5000億円程度の企業価値とのコトで、桁違い。)

これ以外ではsalesforce.comもファイルしているが、思ったより小ぶりになるかも。ワイヤレスチップ(802.11)のAtherosも公開申請書類を既に提出したようだ。

あとは、今日のWall Street Journalでは、eMachinesが候補として取り上げられていた。ローエンドのPC販売で成長、公開していたが、不景気の折に公開取り止めでプライベート化、落ち着いて業績回復を行ってきた。建て直しは、日系人のWayne Inouye氏がCEOとしてリードしてきたが、最近元投資銀行員のCFOも雇ってIPO準備開始。2004年の売上げは去年の40%増で14億ドルの見込みということで1500億円。

ちなみにGoogleがIPOで調達するのは,15億ドルから40億ドル(1500億円から4000億円)くらいの幅がささやかれているが、こんなに調達したら使い道はM&A;しかない。まさかいきなりVerisign(企業価値48億ドル)を買ったりしないとは思うが、どういう手に出るか興味深いところ。逆に、MicrosoftがGoogleの敵対的買収に出るとAlwaysonのTony Perkinsは言っているが。

一方で、アメリカ国内の人を切って、インドや中国にプログラミングやサポートの要員を移すoff shoringの動きはさらに加速している。今週になって「off shoringで2006年から1億6800万ドル削減する、まず今年は3000人の職をアメリカから海外に移す」という具体的な数字付きのIBMの社内文書がリークして話題になった。

全体として「華やか」だが、海外に移されるレベルのスキルしかない人は「華やかの外側」、という吉凶入り乱れた2004年になりそうだ。

Posted by chika at January 21, 2004 10:53 PM | TrackBack
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business grants

Posted by: business grants on March 24, 2004 12:27 PM
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