September 30, 2003
ちょっと参ってます

最近ちょっとネガティブなスイッチが入っていて、少し参っている状況です(いろんなものが重なったから、というのもありますが)。そもそもの組成がネガティブなので、放っておくとだんだんそっちにそっちに引かれてしまうんですが、ひとつもいいことはなかったりします。

そういうわけで、まずは徹底的に遊ぶ、という目標を立ててみようと思っています。近年とにかく遊んでいないという実感が自分にあるので、これをなんとかしようと。とりあえずは近年ご無沙汰している音楽関係とゲーム周辺からでしょうか。いいイベントがあれば是非誘って下さい。

Posted by mitarai at 01:47 AM
September 19, 2003
光配信の可能性

 日経新聞等でも伝えられた割にはインパクトが少ないようですが、スカイパーフェクト・コミュニケーションズの子会社で、FTTH 上でCSやBSデジタル、地上波のコンテンツを再送するオプティキャストと、有線ブロードから切り出された FTTH の普及担当企業、ユーズコミュニケーションズ(UCOM)が事業提携する旨の発表がありました。

 光伝送波の多重化と、それを利用して IP 以外のプロトコルを同じライン上で配信することの可能性や、それを利用してスカパー!とNTTの間で共同実験が行われていたことも知ってはいましたが、今回の提携(実のところ、スカパー!によるUCOMへの第3社割当増資(1.3%)まで行われています)は、よりこうした方式による動画配信の実現可能性とファイバーの有効活用の可能性を高めたのではないかと思っています。

 近年 ADSL の波に押されて、FTTH の家庭への普及についてはコスト面の問題等から意義を問われていましたが、オプティキャストが実現しようとしているものによって、動画配信に関する法制面、技術面での課題をクリアしつつ、FTTH が普及する可能性を広げているものと思われます。

 Yahoo!BB は動画配信のクオリティを維持する上では技術的にいろいろと面倒なIP上のネットワークでスカパー!のコンテンツを配信していますが、より高画質に、安定的に配信される動画を見ることが出来るこの方式は、ADSLを一気に古いものにしてしまう可能性があるのではないかと。

 オプティキャスト社の今後の動向は、日本の FTTH の行方を占う上でも要注目です。

Posted by mitarai at 02:56 AM
September 11, 2003
今年も9.11はやって来る

前のエントリーをポストして気付きましたが、今年も 9.11 はやってきました。至って平静を保つことがテロとの戦いの上では最も効果的だと言わんばかりに日本は平和そのものですが、いざ経済指標を見てみると、テロを懸念して動きが静かになったり、あるいはドル買いからユーロ買いに走るなど、様々な動きがあるようです。

毎年この日が来るたびに、国際金融商品の売買に関わる人達は事件のことを否が応にも思い出さざるを得ないとは、全く皮肉なものだと。「パイナップル・アーミー」という漫画に昔「テロはテロの原因をなくさない限りなくならない」という非常に根本的かつ当たり前だけれども、現実にはなかなか実現できない一文がありましたが、様々な形で富の偏在が国際的に起こっており、なおかつその傾向がより一部に集中するという形で進んでいる状況を見ると、一体どこに出口があるものか?と思う今日この頃です(牧歌的に悩んでいるようにしか読めないかもしれませんが...)。

Posted by mitarai at 02:41 AM
野中広務氏・引退

自民党の中で守旧派と言われ、「加藤の乱」の際にも決していい役としては立てなかった野中広務氏が引退表明を行った。詳しくは asahi.com のニュースにあるけれども、平成研が今度の総裁選に当たって、様々な政治家の思惑から割れたことが原因とのこと。

私は当然テレビを通してでしか野中さんのことを知りません。確かに既得権益を活用し、経済の流れに棹差す人との認識もありましたが、同時にイラク派兵に対して多くが特にこれと言った主張もなく肯定側になびく中、自民党の中でも1人で反対の意を示すなど、コンサバティブではありつつも、しっかりとした自分なりの国家観を持つ人、との印象もありました。

全体が正しいかどうかわからないけれども、ひとつの方向に強烈に動く中、保守的ではあっても国家観を主張できる、いわば「対抗軸にいるけど信頼できる人」の引退表明はある意味日本にとっては損失なのではないかと思います(それ以上に、そういった国家観を主張できる若い政治家が少ないことが残念でなりません)。

「批判勢力の象徴のような政治家がいなくなることで現体制はよりセルフコントロールが求められる」という甘利明元労相のコメントに、個人的には今後の政治に対する、なんとなく気持ちの悪い不安感を感じています。

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僕はいつも書いてしまってから悩む方なんですが、相変わらずこのエントリーに関しては甘いなーと思いつつも、政治全体に対する漠とした不安が残っています。それで、というわけではありませんが、Glocomに掲載されていた、ジョーイ執筆・公文先生翻訳の「創発民主制」の論文をぼちぼち読んでいるところです。

Posted by mitarai at 02:24 AM
September 05, 2003
代表日本に来たる!

おととい次の訪問地・韓国へと飛び立って行きましたが、9/1から3日間、本社代表がJIAA(インターネット広告推進協議会)での講演と、新しく出来た日本オフィスを視察するために来日していました。今回は身長2メートル超、体重100kg超の巨漢で頼りになるインターナショナルの代表も同伴です。

2人ともとにかく世界を股にかけて忙しい人達なので(聞くと1年に1週間、自分の住んでいる地域に戻って家族に会えることが一番の喜びということで...)、出来る限り日本の状況を理解してもらえるよう、関係各位にもいろいろとムリをお願いさせて頂きつつ、ハードなミーティングスケジュールを組み、私と発行人も同伴して様々な意見交換をさせて頂きました。皆さまありがとうございました(この場をお借りしてお礼をば)。

JIAAの講演では、やはり Google や Overture が提供するサーチワードサービスに関して大きな変化があったこと、また質問でもこの辺のことにやはり触れるものがあったことが印象的でした。弊社代表によると、近年 Listing については FCC からも検索結果と峻別せよ、とのお達しがあったそうです。既存の枠に縛られない商品の登場がインターネット広告業界にも波紋を起こしている訳ですが、この整理にはもうしばらく時間がかかるのではないかと思います。

その他もいろいろありましたが、貴重な社内でのミーティング時間も少しは持つことが出来、ここでもなかなか書きにくいけれども面白い話をいろいろと聞くことが出来ました。アバターの話など、周辺の話もいろいろとしていましたが、やはり創業時の話が一番印象に残ったかと。華やかな一面の一方で、どこでも立ち上げは地道な苦労の伴うもの(でも、これも後になってみると面白い話ですが)であることをしみじみと実感していました。

時々でジョークを飛ばしつつも、酒も煙草もやらず、コストに厳しく、意義のあるお金の使い道をよくわかっており、社員にも細かい気遣いをする、経営に真面目な人、というのが弊社代表に感じた私の印象でした。

Posted by mitarai at 01:29 AM
September 02, 2003
とにかく感動すること・好きなことを探そう

 あまり知られてはいないのだけれども、実は私は日本電気さんのPC6001mkII用のユーカラJJというワープロソフトのイメージキャラクタの名付け親だったりします。当時はまだ小学校の高学年になるかならないかぐらいでしたが、従姉妹の家で触ったPC8001に感動し、当時パピコンと呼ばれていたPC6001を買った後のことです。オタクの先駆けと言えるかもしれませんが、かなりパソコンにはまっていました。

 またこれも実はあまり知られていないかもしれませんが、前の会社を作る上でいろいろと支えて下さったネオテニーの伊藤さんに会ったきっかけも、そもそもはDOOMというネットゲームのはしりの大会で、私が優勝したことにあります。これも、ゲームがとにかく好きでやっていたから起こった偶然と言えるかもしれません(橋本大也さんだったかもしれませんが「わらしべ長者(笑)」と言われたこともありました)。

 最近若い人と会う機会が少し増えましたが、少しこの「感動する」とか、「侵食も忘れて好きになる」というほど心が動かされることがあまりない人が多いようです。宮台さんの「終わりなき日常」ではありませんが、周囲からの刺激が少ないことがそもそもの原因かもしれません。

 確かに僕が学生だった頃に感じたネットの衝撃のようなものは今はないのかもしれませんが、それでも世の中はいろんなカタチに毎日変わり続けているので、積極的にいろんなものを見聞きしていけば、自ずと感動する機会も増えてきます。自分をそこまでドライブするのは確かに結構大変です。

 しかし、僕は今の時代こそこうした感動に裏打ちされた「感性」がとても大事だと思っています。以前某編集者の方と、人間として「1%の感性と99%の論理」で物事を見る人と、「99%の感性と1%の論理」で物事を見る人、どちらの方が可能性があるかということについてとめどない議論をしたことがありましたが、お互い後者の方が人間としては可能性があるという結論に達しました。

 論理構築力は年を取ってからでもある程度は磨けますが、ものを見る目、感性というものは時間をたっぷり使える若い時期でないと磨けません。ものを見る目のある人は、そもそも毎日の生活の中に「気づき」がありますが、理屈が先行する人にはこれがない。

 私も30歳を過ぎて何を言うやら、という感じではありますが、素直に感動することが減ってきました(でもその分、意外なことに出会った時の喜びは学生の時以上ですが)。とにかく今の新入社員や学生の人達には、自分にとって大切と思えることに積極的に時間を費やして欲しいと思っています。

Posted by mitarai at 12:58 PM